聖岳(撤退)

2016.04.30 - 2016.05.01

GW 登山は初めての南アルプス。選んだのは南部の高峰、聖岳。
この季節はまだ残雪期で、高いところは雪に覆われている。
しかもここでなんと、初めてのテント泊を行うことにした。テントは新品だ。
聖岳はアプローチも長く、今の自分に行けるかどうか不安を抱えながらの入山となったが、結論から言うと登頂せず撤退した。
理由は登山道の崩落で、それより先に進めなくなったためだ。
しかし時間は遅かったので、その付近の登山道上でビバークをすることに。
まさかの形でテント泊デビューを飾ることになった。

t7060b7fj6

赤石ダム。これは林道歩きの途中で見える風景。
南アルプス南部を静岡側からアプローチすると、畑薙第一ダム付近のゲートまでしか車で入ることができないため、そこから先は林道を歩いて登山口へアプローチすることになる。
これが 10km 以上にわたり、凄まじく長く感じる。

34ydu0eqen

誰かの自転車がデポしてあった。それが正解。

drrqwjy5w9z

やっとの思いでついた聖岳登山口。
ここから聖平を目指して登っていく。

t9q3nxeofm

聖沢登山道は、このように斜面が崩壊したシビアなトラバースを繰り返して登る。
テント泊+雪山装備を背負った重い上半身をうまく操れず、必要以上に緊張する。

dmby6k662eeb

聖岳が見えてくる。まだ雪を被っている。

86gtwtgm959u

ここで完全に行き詰まってしまった。
赤テープは見えるが、ここの崩落は今までに通過してきたところとは比べものにならない。
斜面に足を置いた瞬間、表面の砂利が軽く崩れて斜面を滑り落ちていく。
しかもよく見たら残雪の上に土砂が覆いかぶさっており、比較的新しい崩壊だとわかる。
ここをそのまま進むのは危険と判断して、ここで撤退することにした。
来た道を戻る。

e5qdwwoje

生まれて初めてのテント泊登山は、ビバークとなった。
思えばこれまでの登山はいずれも計画通りに遂行できていた。
こうした撤退判断を迫られる場面も今後必ずあるはずで、今回はそういった意味でも学びになった。
こういった機会を経て、今の自分に何が足りないかを冷静に考えながら、ステップアップしていきたい。

ー以上ー