昨年秋に続く九州脊梁第二弾。
今回は、前回歩いた国見岳や烏帽子岳といった主稜線のさらに少し南部、白鳥山周辺に広がる尾根をぐるっと歩いた。
五家荘の中でも、久連子という地域を起点として周りの尾根を辿る。
九州脊梁の秘境感を存分に味わえる素晴らしいルートだった。
なんてことない足元の風景。春の優しい木漏れ日が心地よい。
奥座向。月間でも数人しか訪れないであろう、九州脊梁の中でもマイナーな山頂。
稜線に出ると、いかにも脊梁といった雰囲気に満ちていた。最高だ。
基本的には樹林帯を進み、ときどき開けた場所に出るといった感じ。
何度かなぜここが開けているのだろうという場所に出る。
春になり、木々の新緑に先立ってバイケイソウの葉が茂っていた。
二日目の朝、夜明けと同時に白鳥山に向けて出発する。
遠くには市房山。手前は銚子笠への緩やかな稜線。かなり気持ちよさそうな道なので、いつか歩いてみたい。
白鳥山頂上も平坦な草地で、どこでも幕営できそうないい雰囲気だった。
白鳥山を往復して、幕営地に戻ってきた。
こんなにもいいところに、誰も来ないのだから最高だ。
縦走路の横の斜面にふと目をやると、自然に還りつつある林道が見えた。
遺跡のようだ。
上福根山は樹林の中だったが、その手前に通過した前福根山は素晴らしい展望だった。
久連子に下山していくと、林業の作業道に出た。
山の中を縦横無尽に横切る、地図にない林道だ。
地図にない道に出ると、秘境に来た実感が湧いてくる。
車を停めておいた久連子古代の里に戻ってきた。
立派な施設だが、誰もいなかった。飲み水もあって、登山拠点として最適だ。
春の心地よい陽気の中、この二日間誰にも会わず自然との対話を楽しめた。