剱岳

2022.10.01

よく晴れた週末。土曜日の午後から時間が取れたので、静岡から半日かけて移動し、日曜日に日帰りで剱岳へ。
試練の道・早月尾根を経て、憧れの地・剱岳の頂上へと立つことができた。
雄大な山は、日常を生きる心の余裕を与えてくれる気がする。
大きな山に、大きな力をもらった一日だった。

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午前 3 時に馬場島を出発する。
1500m以上登り、早月小屋のあたりまできてようやく東の空が明るくなってきた。
剱岳の険しいシルエットが浮かび上がる。

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早月小屋からが本番。
本格的な岩場はこの先にある。

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朝の日差しを浴びて輝く毛勝山。
思っていたよりずいぶん立派な山だ。

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遠くには後立山連峰、白馬岳の姿が見える。

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2800m地点。奥は毛勝山。
この標高まで上がってくると、登山道は本格的な岩場となっている。

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のんびりとした登山道に慣れきった体には、比較的やさしいといわれる早月尾根の岩場でも緊張する。

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そしてついに標高2999m、憧れの剱岳。

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ここからの立山方面の風景が素晴らしい。
山は秋色に染まっていた。

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これはどこの岩場も共通だが、登りよりも下りの方が難しい。
登ってくる登山者と、お互い安全に道を譲りながら、ゆっくりと下りていく。

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カニのハサミ。
この区間だけは、登り区間の方が下り局面になっており、下山時の方が安定して通過できると感じた。

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早月尾根は、常に小窓尾根を真横に見ながらのルートになっており、その急峻な岩稜の姿に圧倒された。

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大日岳の稜線も気持ち良さそうだ。
1 年前に歩いたが、あちらは登山者も少なく、静かな稜線歩きを楽しめる。

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鮮やかに色付いた紅葉の木々と、毛勝山。
早月尾根はとにかく毛勝山が大きく美しく見える。

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早月小屋から下部はひたすら樹林帯の下り。
この辺りまで来れば危険箇所はないため、地道に標高を下げるのみ。

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松尾平の平坦な道に出たら、馬場島はすぐそこ。
長い下りで酷使した大腿四頭筋を労いながら、ゆっくり歩く。

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試練の道、しかし楽しい道のりだった。

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朝は暗くて分からなかったが、馬場島から剱岳の頂上まで見渡せる。
標高差2000m以上の長い早月尾根が頂上に向かって真っ直ぐに伸びていることがわかる。
普段そこまで意識していなかったとはいえ、密かに憧れの対象だった剱岳にこうして登頂できた喜びは思っていた以上に大きかったようで、強い達成感を抱いて帰路に就いた。

ー以上ー