長野県のほぼ中央部にある広大な高原、美ヶ原。
その平坦な山頂台地には、牛の放牧地帯となっており、周辺より少し高くなった場所・王ヶ頭 (美ヶ原最高峰) は、その立地から長野県各地に電波を届ける通信の要衝としての顔も持ち合わせている。
今回は、このだだっ広い高原地帯を、午後からゆっくりと歩いてきた。
美ヶ原とは、広大でほとんど標高差のない 2000m 前後の台地状の地形となった高原地帯である。
青空と夏の雲が、緑の牧草地によく映える。
写真の遊歩道は、車も通る道になっており、王ヶ頭ホテルの送迎バスと何度かすれ違った。
最高地点である王ヶ頭周辺には、王ヶ頭ホテルや電波塔群が見える。
どこかラスボスの棲む要塞のような禍々しい雰囲気を放っている。
放牧されている牛がすぐ近くまで来るので、草をあげたりと牛と触れ合うこともできる。
ただの山歩きではなく、こうして動物がいると少しの特別感があり、思い出もひとつ濃いものになる。
遊歩道(車道兼用)だけを歩いていてもやや飽きてくるが、少し逸れたところに実はいい感じのトレイルがある。
往路は遊歩道から王ヶ頭まで歩いたので、帰りはこちらのトレイルを辿った。
このトレイルからの眺めは素晴らしく、美ヶ原高原の広大な山頂台地と、その脇で大きく切れ落ちるダイナミックな地形を見ながら視界を遮るものがないトレイルを歩くことができる。
標高差がほとんどなく、散歩感覚で歩けるので非常に穏やかに楽しめる。
日が暮れそうなころ、車を停めた道の駅美ヶ原高原に帰着。
午後から歩き始めたが、十分に楽しむことができた。山歩き初心者を連れてきても、きっと楽しめるいい場所だ。普段着でも楽しめる。
最近、こんなのんびりとした山歩きばかりでいいのかという気持ちになりながら、今回も満足だった。